不器用母ちゃんのごまかし術

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『講談えほん 宮本武蔵 ―山田真龍軒』で日本の伝統芸能に触れてみた

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突然ですが皆様、「講談」って何だかご存知でしょうか?


お恥ずかしながら私は知らなかったのですが、

講談とは、古くからの日本の伝統芸能です。講談師が、実在の人物や史実とされている事象を、脚色を交えて聴く人を楽しませつつ、一人語りで読んでいきます。


出典元:講談えほん 宮本武蔵―山田真龍軒

とのこと。


イメージとしては落語に近いのですが、実在の人物・史実に基づいて語るのってのがポイントのようです(落語は架空の人物が取り上げられる)。


そして、そんな講談の魅力を子ども達にも知ってもらうべく作られた「講談えほん」というものがあるらしく、ひょんなことから購入してみる(正確には買ってもらう)ことにしました。


↓ 詳しい経緯はこちら

www.bukiyo-kachan.com


実際に購入した感想としては、読み聞かせにおすすめ!
いつもの絵本とは一味違ったリズミカルな言い回しに子ども達がとても興味を持ってくれています。


さて本日はそんな「講談えほん」についてのお話を申し上げたいと思います。


「講談えほん」とは?


「チケットの取れない講談師」と言われる神田松之丞さん(2020年2月11日に神田伯山を襲名)が監修を手掛けた絵本シリーズです。


日本の伝統芸能である講談を次世代に伝えるべく絵本にしたものなのだとか。


以下の6冊が出版されています。

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まつこ

我が家は『宮本武蔵―山田真龍軒』を購入しました!

『講談えほん 宮本武蔵―山田真龍軒』について

監修:神田松之丞
文:石崎洋司
絵:飯野和好

★概要★

剣豪・宮本武蔵にまつわる数々のエピソードの中から、鎖鎌の名手・山田真龍軒との対戦シーンをピックアップして描いた絵本です。


この絵本(講談)のベースになっているのは、『寛永宮本武蔵伝』という物語。

仇(佐々木小次郎岸流)を探す旅に出た武蔵が行く先々で腕の立つ豪傑たちと対戦し、最後に仇討ちを成就するまでのストーリーがまとめられています。


山田真龍軒との戦いは、『寛永宮本武蔵伝』のワンシーンって訳なんです。

因みに宮本武蔵は実在の人物ではあるものの、彼にまつわる出来事は正確に伝わっていない部分が多いそうですね。


宮本武蔵に関する物語は脚色の部分が多く、物語によって内容もさまざまなんだとか。

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まつこ

実は山田真龍軒が実在したかどうかも怪しいらしいです。

なので「史実と違う!」とかあまり気にせず(フィクションだということを頭に置きつつ)、素直に楽しめば良いのかな~と思います。


『講談えほん 宮本武蔵―山田真龍軒』のレビュー

では実際に中を見てみた感想などをレビューしていきたいと思います。

難易度など

漢字には全てふりがながふってあります。

ひらがな・カタカナが読める子であれば一人でも音読できると思います。

ただし、講談の台本がほぼそのまま文になっているので聞きなれない言葉や言い回しは多々出てきます。

とはいえ、現在はあまり聞かないような言葉については端の方に解説がついているのでそれを読めばだいたいわかると思います。


あとは迫力満点の絵も状況の理解を手伝ってくれます。


確かに講談ってリズミカルですごく面白いんですが、耳で聞くだけだと聞き慣れない言葉も多くて子ども達はピンとこないかも…。

絵が添えられていることでグッと親しみやすくなるな~と感じました。


読んでみた感想

武蔵と真龍軒の戦闘シーンの迫力がとにかく凄いです。

音読していて思わず早口になってしまうというか、感情移入してしまうというか。

講談師になりきってノリノリで読んでしまうくらいのテンポの良さですね。

よくもまあ、言葉だけでここまで緊迫した様子を表現できるもんだと思いました。

絵もかなり臨場感があってカッコいいですね!


ただし、宮本武蔵の生涯全体をザックリ説明するわけではなく、ごく一部分をピックアップしている絵本だということには注意していただきたいです。

宮本武蔵がどんな人か(巌流島での決闘を中心に)教えたい」「出来るだけ史実に近い内容を教えたい」と期待されている場合には不向きかと思います。


宮本武蔵自身もかなり美化して(というか人間離れして)描かれていますし(笑)


とはいえ、上述したように宮本武蔵については正確にわからないことの方が多いというのが実際のところ。

子どもへの読み聞かせの際に「宮本武蔵のお話は本当の事がわからないから作り話の部分も多い。そしてこのお話以外にも色んなお話があるんだ。」ということを説明してあげても良いのかな~と思いました。


子ども達の反応

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反応はとても良いです!

5歳の次男の誕生日プレゼントとして(ジジババが)購入しましたが、読み聞かせると7歳の長男も寄ってきます。

子どもの年齢的に言葉づかいなどが難しいかな~と思いましたが、「これどういう意味?」と聞きながらも楽しんでいます。


読み聞かせをリクエストされることも多いですし、自分で「天狗だ天狗だ~!」とか言いながら上手に読んでいることもあります。

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まつこ

読み聞かせの際は、ぜひ羞恥心を捨ててノリノリで読んであげてください!

機会があれば、絵本を眺めながら神田伯山さんの講談を聞いてみるのもおススメです♪

私はYouTubeで聞きましたが、ちょいちょいアドリブみたいなものが入っていて面白いです!


『講談えほん 宮本武蔵―山田真龍軒』の口コミ

ネット上の口コミで目立ったものをまとめてみました。

※参考
https://books.rakuten.co.jp/rb/16107686/
https://www.amazon.co.jp/dp/4065177103?tag=maftracking-22&linkCode=osi&th=1&psc=1


良い口コミ

  • 大人も読んでいて楽しい
  • 子どもが熱心に聞いてくれる
  • リズム感が良い
イマイチな口コミ

  • 思っていた内容と違った
  • 吉川英治の小説を読んでいると違和感がある
  • 史実とかけ離れすぎている

やはり、テンポが良くて臨場感のある戦闘シーンが「面白い!」という意見が目立ちました。


一方で、宮本武蔵の物語としては有名どころである吉川英治の小説『宮本武蔵』を読んでいる本来の(?)武蔵ファンの方は違和感を抱くことが多いみたいです。


講談って面白い!

お恥ずかしながら私は講談というものについてよく知らなかったのですが、実際に聞いてみると本当に面白い!


宮本武蔵ってどんな人?」という息子の質問に答えたいという当初の目的が達成できたかと言えば微妙なところではありますが(笑)

(私の中では相変わらず「宮本武蔵=なんかめっちゃ強い侍」という認識で止まっている)


でも、子ども達も私も楽しめたので満足しています。

講談は普段聞き慣れない言葉や表現などもあって語彙を増やすこともできますし、歴史に興味を持つきっかけとしても良いのかな~と思ったり。


ちょっと変わった絵本を読み聞かせたい方、小学生くらいまで楽しめる絵本を探している方には「講談えほん」おすすめですよ!